ノエルティル
心理占星術
感想

【第4回】ティル心理占星術・感想レポート(出生図の分析) by MSさん

 

新里ひろきのノエル・ティル心理占星術『第一部:出生図の分析』受講生のM.S.さんによる感想レポート、Part4です。

 

第4回のテーマは[アスペクトの定義と考察]。
ティル心理占星術のアスペクト解釈の独自性が、微に入り細に入り豊かに伝わると思います。
ぜひ、読んでみてくださいね!

 

ノエルティル心理占星術 第一部・第四回の感想レポート

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10年ぶりのリニューアルを機に録画視聴しているノエル・ティル心理占星術マスタープログラム[第1部:出生図の分析]。4回目は「アスペクトの定義と考察」、「アスペクトの解釈」がテーマでした。

「天体」「サイン」「ハウス」「アスペクト」は、出生図分析の基本的な柱ですが、講座の中で新里先生は「大体の占星家は、ティル先生に辿り着く前に、こういう勉強は終えている」とおっしゃっていました。

ただ基礎的とはいってもそこはやはり心理占星術の基礎。
ハードアスペクトやノーアスペクト(ティル式ではペレグリンと呼ぶ)を重視する一方、ソフトアスペクトをほとんど考慮しないことや、72度や165度といったマイナーアスペクトの採用など、ティル式心理占星術独自のアスペクトの定義について、ティル先生による独自解釈だけでなく古典占星術や他の占星家の考え方なども織り交ぜながら解説されていきます。

心理分析という観点からのアスペクト考察も、つねに内面に踏み込むようなもので大変興味深いものでした。

 

本当に初歩的な部分については『第0部:ホロスコープの基礎』という講座が用意されているので、この第1部での基礎は「もうすでにこういう勉強はやってきている人」がノエル・ティル心理占星術を学ぶ際に押さえておくべきポイント、心理分析をするうえで役立つ天体の組み合わせや解釈のヒントについてのレクチャーと考えるのがよさそうです。



事実、自分なりのスタイルや解釈を持ち、クライアントを通して蓄積してきた様々な知見が豊富であればあるほど、膨大な情報と洞察を引き出すことが可能になるのは間違いのないところで、だからこそ多くのプロやセミプロの占星家がティル式心理占星術のコースに世界中から殺到したのだろうと思います。



受講していてあらためて感じたのは「このアスペクトから推測されることは何か」だけではなく、「このアスペクトをどう体験してきたか」「現時点での影響はどんなものか」「今後このアスペクトをどう活用していくか」と、ひとつのアスペクトを過去から現在、そして未来へとむかう人生全体のプロセスと関連付けて解釈していくことの重要性です。


こうやって書くと当たり前すぎるくらい当たり前のことではあるのですが、すべての天体を「欲求(need)を持つもの」としてとらえ、ハードアスペクトを「発達のための緊張」や「潜在的可能性」として扱うティル式の解釈でホロスコープを眺めると、その視点がことさら顕著になります。



たとえば火星と土星のスクエアはよく「アクセルとブレーキを両方踏んだような状態」とか「火星のやる気を土星が押さえつける」みたいに言われたりするアスペクトですが、ノエル・ティルにかかるとこれが「障害を乗り越えるためのエネルギーの活用」となってきます。


古典占星術ならば凶星同士の凶角となるこの組み合わせに対し、占う側のネガティブな価値判断を微塵も含まないこのフレーズのニュートラルさは画期的なものです。



実際、幼少期から積み重ねてきた経験によって「怒りや自己主張の抑制」として表現されることが多い火星土星のスクエアではあるけれど、それも経験を積むことによって「不屈の意思(indomitable will)」や「機知に富む(resourceful)」という表現にできると考えるのがティル流で、新里先生は「辛抱強く何かに向けてエネルギーを注ぎ続けることで、大体のことはあきらめずに解決できるようになる」という説明をされていました。

ホロスコープに火星土星のスクエアを見たときに「やる気になると横槍が入って邪魔される」と思うのと、「大抵のことに対処できちゃう」と考えるのとではほぼ正反対ですが、そこに「やりたいことに邪魔が入りがち」→「状況を上手くハンドリングする工夫の必要性」という因果関係を見出すと、このアスペクトが、たしかに楽ではないにしても得難い貴重なギフトに思えてくるのではないでしょうか。

少なくともこれまで散々言われてきたような残念アスペクトではないというだけでかなり前向きになれる気がします。



ハードアスペクトを「凶」と切って捨てず「現実を動かす力を有した可能性の表示」と捉えて考察の端緒にしようとするティル式心理占星術は、個人の伸びしろをピックアップし、クライアント本人が自身のパワーに目覚めていけるようサポートする占星術と言えるかもしれません。そこには人は常により良い方向を目指していくことができるという、ティル先生の哲学も反映されているような気もします。


そして最後のケーススタディーでは、またしてもティル式の分析の手際の良さとスピード、ピンポイントで核心に迫る的確さに感嘆させられます。

新里先生もおっしゃっていましたが、これまでの占星術のように細部をリストアップしての解釈を作り上げていくやり方に慣れていると本当にありえないスピードです。


もちろんホロスコープリーディングは早さを競うものではありませんが、それでもそのホロスコープのテーマや課題を初見からわずか数分で的確に把握できるというのは他にはない大きな特徴で、それがティル式心理占星術を非常に使い勝手がよい実用的な分析システムにしていると感じました。

(M.S.さん 50代 占星術師)

 

 M.S.さん、第4回も、素敵なご感想レポートをありがとうございました^^ 

 

 

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☞ [全体像] ノエルティル心理占星術マスタープログラム

 

☞[ホロスコープの基礎~成長と変容のための象徴学~]
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