カイロン(キロン)は人間心理のどんな側面を象徴するのか?! その掘り下げ方も学ぶ心理占星術講座
2024年9月にライブで開催される、ユキコ・ハーウッドさんの
講師のユキコ・ハーウッドさんは、イギリスの心理占星術の名門校
CPA(Center Of Psychological Astrology=心理占星術センター)
でディプロマをとった唯一の日本人占星家。
このブログでは、ユキコさんに『カイロン』への思いを
CPAで、どんな風に心理占星学を学んだかも含め語っていただきます。
ユキコさんのカイロン解釈はCPAの解釈と同じ?
事務局:
ユキコさんのカイロン(キロン)解釈はCPAのカイロン解釈と考えていいのですか?
ユキコ・ハーウッド:
CPAの授業内容は【カイロンは癒しとヒーリングの星】
といった紋切り型のキーワードを暗記をさせるものではないのです。
CPAでは、まず、常任講師の先生方が、各自の見解に沿って、
世界各国の神話、絵画、美術史、歴史上の出来事、
人間の深層心理などの講義をされます。
受講生は、講義の受講後、時間をかけて
「カイロンとは人間の心のどういった面を象徴するのか?!」
を自分なりに探りながら編み上げていきます。
ですから、私のカイロン解釈は、CPAでの学びの産物とは言えますが
同じ学校、同じ講義で学んだとしても
人により見る角度が異なりますから、同じのものとも独自のものとも言えません。
あえて言えば、私のカイロン解釈は、CPAで学んだ産物である独自の見解ということになりますね。
私がCPAで学んだ3年間は、年度末に、
その年に学んだ各セミナーに対するレポート提出が必要でした。
セミナーのテーマは、金星、カイロン、土星、天王星、海王星のサイクル、など様々です。
で、その度にリズ・グリーン(CPAの校長)が机を叩いて
「どこかの本に書いてあるような事を、
長々、書き連ねて持ってくるんじゃない!!
私が聞きたいのは、あなた方一人一人の見解なの!」
と、よく怒っていました。
その自分なりの見解を探り出して組み立てていく作業ですが。
例えばカイロンなら、講師の先生方のカイロン講義を彷彿とさせるような、
ありとあらゆるものにアンテナを張って探し出します。
映画、絵画、文学、音楽、神話、歴史上の出来事、人物。
そしてそこからカイロンのエッセンスを抽出して掘り下げるわけです。
「え?それじゃ独りよがりの独断にならないの?」
と、疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
が、3年間、真剣にレポートに取り組んでいく内に
自分なりの手ごたえがつかめるようになります。
パズルがはまるように、ピタッと辻褄が合う時があるのです。
自分で納得できる場合は、人にもわかりやすく説明することができます。
パズルがはまらない時は、エッセンスがつかめていない、理解できていないことになります。
そういう時は、数か月置いて、振り出しに戻ってアレコレ探すわけです。
何十年勉強しても、他のアストロロジャーのカイロン解釈を聴きたい
と私が思う理由は、そのあたりにあります。
水晶のように光の当て具合によって、異なる色合いが見えてくるからです。
事務局:
CPAの教育哲学がよくわかるお話ですね。
CPAの講師の先生方の講義を栄養分にして、受講生は自分の人生や感性をとおして咀嚼し
自分の内側から自分の見解を生み出していく。
私たち心理占星術研究会でも、CPAの方針にインスパイアされ
サビアングループ研究会などの研究会で、
独自の見解をレポートにまとめるスタイルを取り入れているのでわかるのですが
レポートを書くことは、芸術家が作品を生み出すプロセスと似ていますね。
生みの苦しみと、喜びがある。
大変だけど、その喜びが大きいからやめられません。
ユキコさんのカイロンへの思い入れ
事務局:
ユキコさんが、カイロン(キロン)に力を入れてらっしゃるのは、なぜですか?
ユキコ・ハーウッド:
私はカイロンの授業が好きでしたね。
理由は? 一見、救いのない不運な出来事に、救いが見いだせるからです。
人生の不遇や不公平を恨んで生きるのでなく、
不遇に中に潜む悲しさ美しさが、人生の見方、人生哲学を教えてくれます。
「血圧が下がる。癌細胞が消える。」という健康効果でなく、
人生哲学という点でカイロンは偉大な教師だと考えます。
事務局:
やはり、カイロン(キロン)への思い入れをお持ちなんですね。
カイロンは不死の神と、不死ではない精霊との間に生まれた子供。
最後は不死を返上して死んでいきますので、その分、人間に近い感触があります。
私もASCのそばにカイロンがあるのも含め、そんなカイロンへの親しみを感じています。
カイロン・リターンを学ぶと、何が変わる?
事務局:
今回は、カイロン(キロン)講義の応用編として
カイロン・リターンについて教えていただくわけですが
カイロン・リターンへの理解が深まると、
ホロスコープリーディングやカウンセリングは、どう変わるでしょうか?
ユキコ・ハーウッド:
50歳頃のカイロン・リターンの体験は千差万別です。
人類の寿命が延びたので、50歳頃は、親がまだまだ健在という人も多く、
その点で喪失感や変化を体験しない人も多いようです。
ただ、40才前後の天王星ハーフリターンで、
望みながらも変化のかじ取りをする勇気のなかった人は、
このカイロン・リターンが大きなチャンスと言えるでしょう。
カイロン・リターン(50歳前後)からの10年間をどう過ごすかで、
60才の迎え方が大きく変わるように思います。
ちなみに私事ですが、私はカイロンリターン直後に父がなくなり、ロンドンのCPAに留学しました。
事務局:
カイロン・リターン(キロン・リターン)を、人生の節目にする人は多く
ユキコさんも、まさにそうだったということですね。
中年期には、海王星□海王星や、冥王星□冥王星など
様々な節目が訪れますが、そのひとつとして、カイロン・リターンへの理解を深めておくことは
クライアントへの理解力やサポート力をとっても高められそうですね。
特に現代は【人生100年時代】といわれますから
50歳は、人生の折り返し地点として、多くの人が意識している年齢です。
だからこそ、50歳前後に起こるカイロンリターンを分析できることは
大きな助けになると思います。
ヨッド・ジェネレーションとフィンガー・オブ・ゴッド(神の指)
事務局:
もう一つ、カイロン(キロン)の応用力を高めるテーマとして[ヨッドジェネレーション]がありますね。
[ヨッドジェネレーション]の人達の影響力は大きいのでしょうか?
ユキコ・ハーウッド:
ヨッド・ジェネレーションは、非常に精妙な波動、かすかなシグナルのようなもので
気づかない人が多いように思いますが、どうでしょう。
ただし、ヨッドの頂点であるカイロンに太陽、月、金星がくっついていると、
何らかの使命感、例えば、世を、人を、自分を救いたい。
物の見方を変えること、大きな慰めが起こることに力を捧げたい
という願いを強く感じることが多いのではと推定します。
私はヨッドより、【フィンガー・オブ・ゴッド】、日本語では【神の指】
という呼び方の方がしっくりくるので、
この【神の指】に関して、セミナーでお話させて頂きますね。
事務局:
ヨッド・ジェネレーションだけでなく
【ヨッド=神の指】という複合アスペクト自体への理解も深まりそうで楽しみです。
(終)
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