『アスペクト解釈の違い』ノエル・ティル心理占星術 vs 従来の西洋占星術
みなさん、こんにちは。心理占星術研究会のKyokoです。
新里ひろきのノエル・ティル心理占星術
リニューアル版『第一部:出生図の分析』【第4回:アスペクト】のレポートです。
ノエル・ティルはハードアスペクトを
『成長途上の緊張』と呼ぶ
ノエル・ティル心理占星術のアスペクトの捉え方は、従来の西洋占星術、あるいは、一部の心理占星術とは、天と地ほどの差があります。
従来の西洋占星術では、ハードアスペクト(0度・90度・180度等)を『凶座相』と呼ぶ。
ノエル・ティル式では、ハードアスペクトを『成長途上の緊張』と呼ぶ。
ティル式では、ハードアスペクトには、緊張や試練を乗り越え、 大きな成功をもたらす『潜在力』があると考えるのです。
そして、従来の西洋占星術では、ソフトアスペクト(60度・180度等)を『吉座相』と呼び
ティル式では、ソフトアスペクトは、起爆力に欠け、楽に流れやすいと捉えます。
この発想の大転換に、長く西洋占星術の勉強をしてきた方ほど『驚く』のです。
従来の西洋占星術においては、ハードアスペクトは『凶』であり『忌むべきもの』であり『苦難をもたらすもの』だったからです。
ノエル・ティル先生が、西洋占星術界に、この発想の大転換をもたらしたのは、1970年代。 多くの占星家に影響を与え現在に至っています。ただし、半世紀を経た今もアスペクトを多少なりとも吉凶でとらえている占星家の方が多いのが現実です。
アスペクトや惑星を吉凶で捉える占星家は、出生図にハードアスペクトが多いと「不幸の星の下に生まれた」と嘆き、ソフトアスペクトが多いと「幸運な星の下に生まれた」と喜びます。そしてクライアントにも、そのような運命であると伝えてきたのです。
また、吉凶で捉える占星術解釈を信じていると、トランジットでハードアスペクトが形成される時期に対しては「不幸な出来事が起こる」という恐れを持ちます。その結果、引き寄せの法則が働き、実際に不幸を引き寄せてしまうことも多くなります。
占星術を学ぶことで自分や他者に呪いをかけてしまう。 そんなことが起こってしまうのです。
世界観の違いが
アスペクト解釈・ホロスコープ解釈を180度変える
ノエル・ティル式がハードアスペクトを『成長途上の緊張』と捉える視点は刹那的ではなく長期スパンです。人間は緊張や葛藤を乗り越えるたびに成長していくものだ。 ノエル・ティルは人の一生を俯瞰して見ています。
また『星は何もしない、物事を行うのは人間なんだ』という世界観を持っています。
つまり、世界観の違いによって、占星家はホロスコープから全く異なる可能性を見出すことになるのですね。
ただ、馴染んできた世界観の転換はなかなか難しいところがあります。長く占星術を学んで来た方ほど、従来のアスペクト観を手放しにくいでしょう。それだけ、吉凶二元論による分別のインパクトは根深いのです。
一時的にハードアスペクトへの見方が変わったとしても、いつの間にか、従来の占星術の世界観に戻っている人もたくさん見かけます。
だからこそ、定期的に新里先生の講座を再受講してみたり、テキストを読み返してみるといいですよ! 特にリニューアル版は、この世界観の違いが、くっきりと明快に示されていて気持ちよかった^^
「ハードアスペクトが少なくて残念!」発想の転換力が半端ない
リニューアル版を受講して「自分のチャートにはトラサタによるハードアスペクトが意外に少なくてヒジョーに残念!と感じたぐらいです」と感想をいただきましたが、私も同感です。土星のハードアスペクトには恵まれているのですが(笑)。
トラサタのハードアスペクト不足は、トラサタによるトランジットのハードアスペクトというチャンスを活用して補おう!と思いました。
※『トラサタ』とは『トランスサタニアン(天王星・海王星・冥王星)』の略
このように発想の転換力が半端ないのがノエル・ティル式であり、新里先生のセミナーなのです!
解釈を暗記させず、自力で解釈できる力をつける
新里先生は、天体のアスペクトの意味を暗記させるのではなく、自分で解釈できるよう教えてくださるところも、マスタープログラムのおすすめポイントです。
それも当然なのです。人間は成長途上の緊張を乗り越えて進化していきます。年齢によって、あるいは、人によって、アスペクトの顕現レベルが違います。占星家はそれを踏まえて表現する必要があるのです。
私たちは常に成長し変化していく存在であるという、ごく、あたりまえの現実を踏まえると、解釈は一定にならないわけですね。
人間の変化や成長に対応した解釈力を身に着けられる教え方。ホロスコープに臨む姿勢やノエル・ティル式の世界観も含めて学べる、リニューアル版・出生図の分析です。